11/9、夕方に、辻本さんの庭に集まられている木の実を見に行く。
この日も、雨の中、辻本さんと森田さんが山に入り、木の実を地中に埋める作業をしました。
山から下りてくる時間に合わせて、見に行きました。
庭に集めてきた木の実を並べてくれました。
木の実は落ちてしまったものは良くないようで、落ちるその時に,確保するのがもっとも良いようで、その時を狙って実を確保しているのです。
また、確保した実は、4~5日以内に地中に埋め込む必要があるので、確保したら、すぐに山に入って,埋め込まなければならないようで、大量に確保する必要があるのですが、大量に確保すればするほど、山での埋め込む作業が激しさを増すのです。
この日も少々の雨でも休まずに作業をしなければならないのです。
防御柵は、山の中段までは仮止めだが、完了していて、今はこの木の実を埋め込む作業が続けられているのです。
栃の実を埋め込むと、イノシシが掘りまくってきたが、この頃は、山ネズミが地中に穴を開けて、中の実を、食っているようで、その数は相当ではないかと辻本さんは言っています。
一緒に仕事をしている森田さんは、。この山ネズミの仕業を見て、「こりゃ、大変だ」と叫んでいるようですが、辻本さんは、「いや、全部は食べつくされんだろう。もし、全部やられたら、また埋めればよいのだ」と、事態を当然のものとして受け止めています。
辻本さんは、山の中から、人間が受け取って良いのは2~3割で良いのだ。全部、人間のものだというのは傲慢すぎるのだと、語ってくれます。人間と自然との関係、人間と他の生き物との関係についての鋭い洞察があります。
この実を埋め込む作業が終了したら、山への防護柵造りの、残っている半分強の作業が始まります。
ワイヤーを対岸500メートルまで、往復渡す作業や、このワイヤーを使っての資材上げ作業、と続きます。
残っている資材全部をあがる作業で、台車で荷揚場に全て、集積して、これを順次上げていきます。
今回の荷揚げが大体500ぐらいの処から、1000メートルの高さまで上がるのですから、大変です。
距離にしても1000メートル以上はあると思う。二人で、上と下で、トランシーバーで、連絡しながらの作業です。
一つの荷物が上まであがるのに、30分はかかるとのこと。とにかく、大変な作業です。
そして、荷揚げが完了したら、柵造りになります。芽が出る三月中には、完了しなければなりません。
冬の寒い中での作業です。
辻本さんは、森田さんに「夏は暑くて大変だったが、今度は冬の寒さが半端ではないから、覚悟せよ」と言っています。
「とにかく、大峰からの雪交じりの北風が吹き降ろして来るから、きつくて厳しい。途中には遮るものは何もないから、直接なのだ」と、