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初観音の日にちなんで、毎年、熊野古道語り部の向井弘晏、岩本育久さんが世話役を務めての「初観音ウオーキング」が開かれていて、今年も1/18に行われた。こちらは、初めて参加した。「観音道」は途中まで歩いたことがあるが、泊観音まで、歩くのは初めてで、また、語り部の人と共に歩くのもはじめてだった。
朝9時に、集合地の大泊駅に集合。約40人の参加。
まず、最初は清泰寺に安置されている比音山清水寺=(通称泊観音)の本尊先手観音立像を拝観し、岩本さんが般若心経を読経し、みんなが手を合わせた。岩本さんの奥さんが造ってくれたぜんざいで、体を温めて出発した。
写真の左が向井さんで、右が岩本さんです。下の写真は、登り口の案内板です。
「観音道」は、世界遺産に指定されているが、「熊野古道」の本道ではなく、脇道なのである。
清水寺は泊観音と呼ばれ古くから近在の信仰を集めていて、寺の伝承によると809年に坂上田村麻呂によって建立されたといわれる。泊観音が祀られているのは岩窟である。
観音信仰が普及し、33観音霊場が開かれる中で、泊観音にも多くの観音講が生まれ、多くの信者が西国33カ所の石仏を観音道の参道脇に寄進した。そして、熊野三山詣でや西国33カ所詣での巡礼や旅人が、この泊観音にお参りし、そして、熊野古道に戻っている。また。近在の人々はこの観音様に、そしてこの石仏にお参りすることで、時間や費用が調達できないので、33カ所詣でと同じ御利益を求めたのだ。
この観音道は当時のままに保存され、石畳や石仏が往時の賑わいを偲ばせてくれている。その意味では、「脇道」であるが、熊野古道そのものであるのだ。
歩く道々で、石仏の前で、岩本さんが十句観音経とそれぞれのご詠歌を唱え、向井さんが語ってくれた。
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向井さんの語りのなかで、言われたことをしっかりと受け止めることの大切さを噛みしめた。
向井さんは、「古道を守る」ことの必要性、死活性を自らの日日の実践を通して、提起してくれた。
「古道は手入れしなければ5年で消滅する」ということを、台風や風雨で壊されたら、直ちに修復すること、繁る草を切り、林を間伐しなければならないこと、この手入れを怠れば確実に古道が消滅することを、
向井さんは、しょっちゅう古道を歩いて、点検し、そして、手入れをしてくれているのだ。この無償の作業によって、古道は維持され、守られているのだ。語り部の人たちは、古道の守り手なのだ。
古道を「観光」として「商品」としてしか見ないということは許されないのだ。
そして、向井さんは、人間と自然の交わりの中で、文化が育つのだとも提起してくれた。
こちらは、中学卒後、田舎を離れて以来、全く疎遠してきたので、熊野古道の存在も全く知らないでいて、「登録」
後、始めてしり、そのときに熊野古道を再生させるために営々と努力する人々の力によってそれが実現したことも知り、ただ、敬意を表するだけだということだったが、今回、向井さんの話を聞き、直接の生の声で、確認できて、あらためて感謝です。