DSCN9232

DSCN9233

この日も(5月6日)も、辻本さんは山で「保育の作業」をやっていました。

物凄い急峻な崖のようなところで、育ちつある欅や栃の幼木を守り育てる為に、大きな鎌で主に茨を刈り払いの作業です。
足場も確保できない、ずり落ちそうになる現場です。その作業は、茨やススキやその他の雑草が繁茂している中で、その中で隠れるように育ちつつある欅や栃の幼木を見分けながら、間違ってもこれらを刈らないようにしながらの作業です。これはまさにプロでしか出来ない作業です。素人では、欅を見分けることは絶対的に不可能です。
作業中は体にダニなどが入らないように完全武装での作業です。それでもこの日は、小さいアリや虫が入ってきていて、体中がかゆくてたまらないと言っていました。
作業は実に丁寧です。見つけた欅を確実に守り育てるために必要に応じて支柱で支えることや、真っすぐになるように蔓を使って支えるなどの作業を一つ一つやりながらの刈り払いの作業です。

下の写真の右下に欅を直近でカメラに収めています。

DSCN9237


下の写真は、欅を真っすぐにするために蔓で支えています。

DSCN9239

実は、この蔓をこちらがあやうく欅もろとも切る処でした。欅を保護しているのを見れず、蔓が邪魔だと手をかける寸前に、辻本さんから、「声をかけられて」、はじめて気がつきました。
下の写真は、その欅と蔓の全体像です。

DSCN9236

真ん中に写っているのが欅です。

DSCN9238

広葉樹の山づくりの生きた現実の姿です。このようにして山が造られていくのです。

林野庁や営林署が唱える「天然更新」や、「間伐の間に植栽」などという論は、全くの観念で、机上の
空論の世界でしかないと指摘しておきたいです。生きた現実の広葉樹の山づくりの現場に来るべきだと思います。

朝からの作業を終えた段階で、辻本さんは大鎌を研ぎ始めました。毎日、鎌に手入れを欠かしません。
作業現場の近くの所に必要な道具を置いています。

DSCN9240

実に丁寧に研いでいます。時間もたくさんかけて研いでいます。

DSCN9241

この日は、こちらは4月26日以来の山に入りました。タラの木を途中で切ることで、枝分かれを促進させようと考えての山に入りましたが、すでに辻本さんがやってくれていて、また、こちらが持ち込んだ高枝バサミ(のこぎり付き)は、家庭での作業のレベルでしかなく、山には、全く役に立たないもので、結局は、林内を歩いただけでした。昼食後、作業をしている辻本さんを探して山を歩きました。
山は広大なので探すのは大変でした。途中で猟犬に会い、辻本さんの弁当箱を見つけたのですが、見つからずで、反対側の斜面に登って、やっと見つけました。

DSCN9230

DSCN9231

山ではツツジが綺麗でした。

DSCN9225

栃の木がもう一つ大きくなっていました。4月の半ばの時は110センチほどだったのが、それよりも30センチ以上大きくなっていました。

DSCN9228

タラの木を途中で切るとこのようにいくつにも分かれ始ます。

DSCN9229