
2021年に、廃案になった「入管法」を、さらに「改悪した入管法」を、提出した政府は、自民党と公明党、維新、と国民党の賛成で、衆院を通過させ、参院での成立を狙っている。これに対して、若者を先頭に、「改悪反対!廃案に!」の闘いは、急速に盛り上がっている。全力で廃案の闘いを!
安倍-岸田政権は、2021年に廃案になった入管法をさらに「改悪した法案」で、成立を急いでいるのか、
技能実習生と形で、外国人労働者を「使い捨て労働力」として、導入してきた制度が、根底から揺らいでいるということがある。
外国人労働者がいなければ日本経済が成り立たないという事態に突入し始めて、「技能実習生」制度としてこの30年間は、日本の外国人政策の「人間としての存在を否認するという「国策」の問題を明らかにしてきた。
「日本国が、外国人を殺す国」であることが、2021年3月6日、名古屋入館に収容中であったスリランカ国籍の女性、ウイシュマ・サンダマリアさんを死亡したことで、明らかにされた。
法務省・出入国管理庁は、「国が殺した」という事態に対して、「否定」に必死になった。
遺族が、2021年5月に訪日し、「死の真相」を、明らかにするように要求した。
が、これに対して、まともな対応を取らず、逃げまわった。遺族は、真相がわかるまでは国に帰れませんと、徹底的な「解決」を要求し闘い続けている。
この遺族の叫びに答えて、「ウイシュマさんの死亡事件の真相を求める学生・市民の会」が、その後、「入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合」が結成され、日本人の闘いが取り組まれてきた。
入管は、2021年8月10日、「調査報告書」を、公表し、名古屋入管局長と次長を訓告、警備官ら2人を厳重注意の処分し、事態の処理を図った。
遺族は、11月に、殺人容疑の「刑事告訴」に、踏み切った。が、2022年6月名古屋地検は、不起訴にした。名古屋第一検査審査会は「不起訴不当」の議決書を可決した。
2022年3月4日、遺族は、国に約1億5600万の損害賠償を求め、名古屋地裁に提訴した。
現在も、継続中であり、直接的に国と争う唯一の場に、なっている。
ウイシュマさんは、8月20日に、名古屋入管に収容され、その時の体重が、84,9キロであった。
11月20日には、79キロ、1月20日には72キロ、2月4日には、69,9キロ、2月7日には、69,5キロで、2月23日には、65,5キロで、司法解剖時には、63,4キロであった。
ウイシュマさんの訴えに耳を貸さず、「仮放免許可」申請が1月4日に出されたが2月16日不許可、2月22日、2回目の申請、が、3月6日で死亡となる。
庁内での受診は1月28日が初めて、2月4日、庁内受診で、2月5日に、外部病院受診が初めて行われる。
という経過。
名古屋入管は、彼女を一人の人間として、扱うことはせず、死なせたのだ。彼女の姿を見れば、「異常」さは、明白であり、庁内では診療、治療は不可能であり、外部の病院で入院させて、必要な治療を受けさせることが最低限、絶対に必要であったことは明白であったが、その最低限のことをしなかったのだ。する必要を全く感じていないという感覚であったのだ。
名古屋入管は、収容者の命について全く責任を持たないという組織としてあるということが明白なのだ。
事態の核心は、国に施設は、命についての無責任であるということ、死んでも『かまわない」という組織であるということなのである。
安倍-岸田が、法案成立を急いでいるのは、どこまでも入管を位置を守るためである。
もう一つは、難民認定を巡って、「拒否」を貫く必要があるからだ。